【KOBAYASHI インタビュー】高級中国料理の名店ソムリエが語る現代のノンアルコール事情
六本木に店を構える高級中国料理店 KOBAYASHI は、小林武志シェフの緻密な技術と知識を活かした繊細かつ豪快な中国料理と、それを引き立てるワインペアリングで知られています。しかし、近年高まるノンアルコール需要に対し、同店が導入を決めたのがボトリングティー akari bottled tea です。
同店のソムリエ、石川 彬(あきら)氏に、akari bottled tea 導入の理由、そして中国料理の「油分」や「スパイス」に負けないスパークリングティーの役割について伺いました。
Ⅰ. KOBAYASHI の哲学:細部に宿る「繊細な中国料理」
ライブ感と心地よい緊張感が共存する空間

KOBAYASHI は、ミシュランガイド東京の創刊当初から星を保持したミシュラン二つ星の中国料理「桃ノ木」でその腕を奮ってきた料理長の小林武志氏が、長年培ってきた中国料理の技法を活かしたとスペシャリテの皿たちを基盤にしつつ、新たな挑戦を続けるお店です。


石川氏: 中国料理と繊細さはイメージとして通常結びつかないかもしれませんが、当店はこだわりの食材に丁寧な仕事を施し、食べ疲れしないからだにやさしい細やかな料理が特徴です。内装もランドスケープ景観デザイナーと共に外観も含めたコンセプトから作り込み、ゆったりとくつろいでいただける空間に仕上げています。
特徴的なのは、個室とカウンター席の併設です。個室はご家族でのお食事や接待など用途に合わせて時間も自由に設定でき、カウンター席では小林シェフが目の前で調理するライブ感と臨場感を味わえます。中国料理でこれほどカウンターを主軸に置いたスタイルは珍しいと自負しています。
ワインだけでは満たされない多様なニーズ
KOBAYASHI では、長らく「ワインと中国料理」を一つのコンセプトに掲げてきました。しかし、近年、お客様の嗜好やライフスタイルは変化しています。
石川氏: 最近は本当にノンアルコールのオーダー率が上がってきています。体調の変化や次の日の仕事、ゴルフなどの理由で、以前は飲んでいたが控えるという方が増え、感覚的にはノンアルコールを求めるお客様が3割、4割近くいらっしゃいます。
ワインと同様に食事の味わいを飲料が引き立たせ、その余韻を何倍にも膨らませるようなレストランならではの美食体験をアルコールを召し上がらない方にも提供することがソムリエとしての重要な責務です。

Ⅱ. 「akari」の採用理由
油分とスパイスに「炭酸」と「香り」で挑む
akari bottled tea を試飲した際、石川氏が強く感じたのは、「おいしさ、デザイン性、そしてバランスの良さ」でした。特に中国料理との相性を考えた時、akari bottled teaのスパークリングという要素が重要な役割を果たします。
石川氏: 中国料理、特に唐辛子や山椒の辛さが際立つ四川料理辛い四川系の料理や、油をよく使う料理が多い中で、炭酸の刺激は油分に負けない力を持っています。さらに、akari bottled tea のはお茶の味わいがしっかりと香りとして立ち昇る。炭酸の刺激と、香りが料理の余韻に寄り添うことで、出来立ての料理との相性が非常に良いと感じました。
石川氏: 以前勤めていたフランス料理店でも、ボトルドティーがお客様の興味を引くアイテムであることは認識していました。特に中国料理の油分やスパイスという強い2大要素に対して、そのどちらとも相性の良いakari bottled tea のスパークリングティーはフードフレンドリーな飲料として非常に有効だと感じています。

スペシャリテとのペアリング可能性
石川氏:小林シェフのお肉料理のスペシャリテ「水煮牛肉」が、akariルビー烏龍茶スパークリングとよく合い、ノンアルコールペアリングでも実際にご提供しております。和牛の脂や辣油の油分を烏龍茶のタンニンと炭酸の泡が洗い流し、麻辣に染まった舌をリフレッシュさせてくれます。
「水煮牛肉」はKOBAYASHIの中でも特別な一品。メイン食材にはミートスペシャリスト・沼本憲明氏が目利した、獺祭の酒粕を摂り栄養満点に育った高森和牛を使用。唐辛子を自家製の辣油や花椒と共に200℃以上の高温で熱し、辛味だけでなく香ばしさを引き出したソースと共に合わせて仕上げるKOBAYASHIのシグネチャーの四川牛肉料理です。KOBAYASHIに行かれる際には、ぜひルビー烏龍茶スパークリングとのマリアージュを試してみては。

お客様の反応:驚きと好意的な評価
「スパークリングのお茶」というコンセプト自体に驚かれるお客様が多い一方で、飲んでみるとその香りや味わいに好意的な反応が返ってきます。
石川氏: 特に、食事が好きで食べ歩きをされる方や、アルコールを召し上がらないお客様は、お茶にも理解があり、非常に好意的な反応を示してくださいます。ワインを楽しんでいただくもらっているのと同じように、akari bottled teaと料理のペアリングを を食事と共有する体験として楽しんでいただけていると感じます。
Ⅲ. 今後のラインナップへの期待
中国料理専門店のソムリエが求める「次の一手」
akari bottled tea の今後の商品群について、石川氏は中国料理専門店ならではの視点で期待を寄せます。
石川氏: まず、当店でよく出るお茶はジャスミン茶なので、ジャスミンのスパークリングは非常に面白いと思います。
中国茶は、茶葉の特徴を引き出して淹れるには知識や技術が必要です。ボトルドティーは、レディメイドで完璧なバランスで提供していただけるのが最大の価値と考えます。また、我々もこだわりの中国茶を扱っていますが、極上のお茶をただ煎じれば良いわけではないのがボトルドティーの難しいところです。現場ではできるが手間がかかりすぎるものを、レディメイドで完璧なバランスで出していただくことに価値があります。
さらに、中国料理では魚介料理も多いため、魚介に特化したコンセプトのお茶があれば面白いと考えています。お肉に合うお茶は油脂とタンニンの相性の良さから確立されていますが、魚介、特に生のものに対するアプローチはまだ少ないかもしれません。玉露系など相性の良いお茶は存在しますが、よりタンニンの主張が穏やかで魚介の味を引き立ててくれる繊細なお茶の系統があると、新しいペアリングの可能性が広がります。

「東方美人」に学ぶネーミングの力
石川氏は、『中国茶の分野において、「東方美人」のように、味わいだけでなくネーミングがお客様の興味を引く力も重要だと指摘します。ワインのような格付けや等級が曖昧な中国茶だからこそ、「ストーリーが伝わるネーミング 良い感じの名前」や「ちょっと粋な雰囲気感じ」が、お客様が手に取るきっかけになるかもしれない』と話します。 おっしゃっていました。ガストロノミーシーンにおけるボトルドティーの領域には、まだまだ可能性が隠されていると思っています。
KOBAYASHI における akari bottled tea の導入は、高級中国料理の「熱」と「油」という強力な要素に対し、炭酸の刺激と上質な茶葉の繊細な香りで寄り添いにいくという、現代のガストロノミーにおけるノンアルコールペアリングの新たな可能性を示しています。上質なボトルドティーが、アルコールを飲まない方々にも「食の体験の質」を底上げし、食体験をより豊かにすることに寄与することができています。
ぜひ、KOBAYASHIでakari bottled teaとともに極上の食体験をされてみてはいかがでしょうか。
中国料理KOBAYASHI
「桃の木」ではミシュランガイド東京の創刊当初から星を獲得してきたミシュラン二つ星を獲得してきた小林武志氏が新たな挑戦の舞台としてシェフが、令和6年、六本木に「KOBAYASHI 日本人が作る最高の中国料理」を掲げ開店。8席のカウンターと5つの個室を擁し、ミートスペシャリスト・沼本憲明氏とコラボレーションした「水煮牛肉」、1.5mm角の金華ハムを使った繊細な「頂湯」など、美食の桃源郷とも言うべき世界が広がる。
Chef 小林 武志 氏
1967年⽣まれ、愛知県出⾝。⼤阪・辻調理師専⾨学校を卒業後、同校で8年間講師として勤務。その後、吉祥寺「⽵爐⼭房」など数々の有名中国料理店で研鑽を積み、2005年に港区三⽥に「御⽥町 桃の⽊」を開店。2020年、店名を「⾚坂 桃の⽊」に変更し、東京ガーデンテラス紀尾井町に移転。2023年同店を退き、2024年6月6日より六本木「KOBAYASHI」シェフに就任。ミシュランガイド東京では、2007年の創刊から常に星を獲得し続ける事に貢献。
また、太平洋クラブ八千代コースのメニュー監修も行っている。
Sommelier 石川 彬
東京都出身。議員秘書を経験後、「うかい亭」にてソムリエとして研鑽を積む。会員制フレンチレストランのマネージャーなどを経て、2024年より現職。
- 中国料理KOBAYASHI
- 住所:東京都港区六本木3丁目3-29 六本木アーバンレックス地下1階